ブルーインパルス(正式名称:第4航空団飛行群第11飛行隊)が立ち上がったのは、1995年のことです。
宮城県の松島基地に本拠地をおき、航空自衛隊の広報的な役割を担う、アクロバティック飛行(展示飛行)専門の部隊です。
その飛行技術の高さに魅了され、ブルーインパルスパイロットの倍率は26倍以上と言われていて、まさしく「狭き門をくぐり抜けたパイロット集団」です^^
そんなブルーインパルスのパイロットについて、
- なる為の条件
- 高倍率を通過した現メンバー
- 年収について
- 任期とその後
- 女性でもなれるのか
をまとめました^^
ブルーインパルスのパイロットの倍率は26倍以上!メンバーになる為の条件(身長・視力など)
ブルーインパルスのパイロットの倍率は26倍以上と、どれだけの難関だんだろう?と思ってしまいます^^;
ここで、ブルーインパルスのパイロットになる為の具体的な条件を確認していきましょう。
- 航空自衛隊に入隊していること
- パイロットになる為の航空身体検査に合格していること
- 身長:158cm~190cmであること
- 裸眼視力:0.1以上、矯正視力:1.0以上であること
- 操縦訓練をしてウイングマーク(操縦技能証明)取得後、戦闘機の訓練を受けていること
その他、細かい規定がありますが、主な条件は上記となります。それぞれを詳しく確認します。
航空自衛隊に入隊していること
当然といえば当然ですが、ブルーインパルスのパイロットになる為に、自衛隊にある、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊の内、航空自衛隊に入隊する必要があります。
そして、航空自衛隊に入隊するルートは、航空学生として入隊または防衛大学を卒業して入隊することになります。
パイロットになる為の航空身体検査に合格していること
「航空身体検査に関する訓令」が規定されおり、慢性副鼻腔炎や虫歯があると、不合格疾患等ありとなり、パイロット資格を得る事ができません。日頃の健康維持も重要な要素です。
身長:158cm~190cmであること
ブルーインパルスのパイロットになる為には、男女問わず身長158cm以上、190cm以下と上限まで決められています。
これは、航空機に乗った時の目線や、身体の収まり等を考慮して定められている為でしょう。
※なお、自衛隊入隊の為の身長制限は男性150cm~、女性140cm~となっています。
裸眼視力:0.1以上、矯正視力:1.0以上であること
パイロットになる為には、裸眼視力:0.1以上、矯正視力:1.0以上が定められおり、これ以下だとパイロット(⇒ブルーインパルスパイロット)になる事はできません^^;
※なお、自衛隊入隊の為の視力条件は、裸眼視力:0.6以上、矯正視力:0.8以上です。
操縦訓練をしてウイングマーク(操縦技能証明)取得後、戦闘機の訓練を受けていること
パイロットになる為の訓練を開始して、技術が認められたら、ウイングマーク(操縦技能証明)を授与されます。
そして、ウイングマーク取得後、戦闘機の訓練に入ります。
上記の条件を全てクリアした者の中から、更にスキルの高い人材が選ばれて、ブルーインパルスのパイロットになれます。
なんだが果てしない道のりの気がします^^;実際にそこ通貨したメンバーはどんな人達なのでしょうか?
ブルーインパルスパイロットの倍率26倍以上をくぐり抜けた現メンバー
ブルーインパルスパイロットにの倍率26倍以上をくぐり抜けた、現メンバーは、航空自衛隊HPで公表されています。
隊名 | 職務 | 階級 | 名前 | 出身 |
1番機編隊長
Leader |
飛行隊長 | 2等空佐 | 名久井朋之 | 八戸高校(青森県) |
飛行班長 | 3等空佐 | 平川通 | 久留米高校(福岡県) | |
飛行班員 | 3等空佐 | 川島良介 | 航空自衛隊生徒41期(北海道) | |
2番機左翼機 Left Wing |
飛行班員 | 1等空尉 | 東島公佑 | 北筑高校(福岡県) |
3番機右翼機
Right Wing |
飛行班員 | 1等空尉 | 鬼塚崇玄 | 航空自衛隊生徒50期 (福岡県) |
飛行班員 | 2等空尉 | 藏元文弥 | 都城高専(宮崎県) | |
4番機後尾機 Slot |
飛行班員 | 1等空尉 | 手島 孝 | 田川高校(福岡県) |
5番機第1単独機
Lead Solo |
飛行班員 | 1等空尉 | 江口健 | 伝習館高校(福岡県) |
飛行班員 | 1等空尉 | 藤井正和 | 大津高校(山口県) | |
6番機第2単独機
Opposing Solo |
飛行班員 | 1等空尉 | 眞鍋成孝 | 大牟田北高校(福岡県) |
飛行班員 | 1等空尉 | 加藤拓也 | 可児高校(岐阜県) |
今は6機編成で、各機1~3名のパイロットが配属されています。
この方達があの高難度の飛行をしていると思うと、身近に感じますね^^
ブルーインパルスのパイロット年収は他の隊員と異なる?
さて、ブルーインパルスパイロットの年収は、他の隊員と異なるのでしょうか?
航空自衛隊の広告塔的な役割をしているので、その分給料も高そうですが、実際の所、他の隊員と変わらないそうです。
(年収の目安)
・25歳、三曹⇒約500万
・35歳、二曹⇒約700万
・50歳、軍曹⇒約950万
一般的な航空自衛隊員のお給料は、月40万~50万程度となりますが、ブルーインパルスパイロットの基本給も同じぐらいという事になります。
もちろん、休日手当や祝日出勤の手当が発生し、受け取っているようですが、ブルーインパルスだからという理由で特別手当が出ているわけではありません。
世間のイメージと、自衛隊内での実際の扱いが異なる点が、意外ですね^^
ブルーインパルスのパイロット任期とその後
ブルーインパルスのパイロットの任期は3年と決まっています。
異動に際しては、本人からの異動希望または、命令による異動で行われます。
「命令による異動」は、周りからみて相当の飛行スキルがあると判断されての事だと思いますが、名誉なことですね^^
また、任期中に行う任務は、1年目は主に演技習得の期間で、人前でのアクロバティック飛行(展示飛行)時、操縦は行わず、ナレーションや後席に搭乗して学びます。
2年目は、アクロバティック飛行を行います。そして、任期最終年の3年目は、アクロバティック飛行も行いつつ、後輩メンバーへの指導を行う、という流れのようです。
そして、任期満了後は、ブルーインパルス配属前のもといた部隊に再配属されたり、教官に就任したり、その他部隊に配属されたり等、様々なようです。
てっきり、「ブルーインパルス所属=エリートコース」というイメージでしたが、そうではなく、あくまでブルーインパルスは一配属先という扱いのようですね。
ブルーインパルスのパイロットは女性もなれる?
以前は、航空自衛隊のパイロットは男性のみと規定されていました。ですが、2015年(平成27)に、女性自衛官の戦闘機及び偵察機への配置制限が撤廃されました。
その結果、女性隊員でもブルーインパルスのパイロットになれるようになりました。
そして、2022年現在、女性でブルーインパルスのパイロットになった方はまだ居ませんが、2018年に「松島美紗」さんが、日本初の女性戦闘機パイロットになりました。
今後、女性のブルーインパルスのパイロットが誕生するかもしれませんね^^
まとめ
ブルーインパルスのパイロットに関して、
- なる為の条件
- 高倍率を通過した現メンバー
- 年収について
- 任期とその後
- 女性でもなれるのか
をまとめました^^
26倍以上という高倍率を通過しても、年収は他の隊員と同じですが、それ以上にブルーインパルスとしての任務にやりがいや、誇りを感じて皆さん希望しているのかと思いました。
次、ブルーインパルスの活躍を見る時、今まで以上に身近な存在に感じる事でしょう^^