お正月に飾る鏡餅ですが、これって二段あったり三段あったりしませんか?
そもそもなぜ重ねるのでしょうか?
風習だからと毎年行っていることでも、案外意味を知らずに行っていることってありますよね。
そこで、鏡餅の段数から由来、はたまたルールなどをご紹介いたします。
■鏡餅の二段と三段について
鏡餅についていろいろな疑問はありますが、まずはお餅を重ねるということから。
「重ねる」というのはとても縁起がいい言葉なのです。
福が重なる、年を重ねるなど、幸せや長寿につながるからですね。
それではなぜ二段と三段なのか?
実は、基本的には二段なのですが、地方によって違いがあるようです。
また、鏡餅を置く場所によっても段数が異なります。
二段重ねになっている理由は、陰と陽、月と太陽を表しているからです。
円満に年を重ねられるように、福と徳が重なるように、との願いがあるとされています。
そして、三段重ねのものは、荒神様に関わる鏡餅と言われています。
荒神様は火やかまどに関する神様です。
荒神信仰は瀬戸内地方を中心に盛んになっていたので、
現在でも西日本を中心に三段の鏡餅が使われているようです。
また、地域によっては台所に三段の鏡餅を備えるのですが、
これも荒神様にお供えしているのですね。
■鏡餅のはじまりとルール
鏡餅を飾る風習がいつからあるのかはわかりませんが、
平安時代にはすでにその記録が残っているようです。
なぜ、お餅なのかというと、お餅は神様の食べ物とされており、
歳神様へのお供え物としてぴったりで、お正月に飾るようになったのです。
また、鏡餅を飾る上で大切なのが、その飾る時期や飾り方です。
鏡餅の飾りは12月26日から28日の間となっています。
間違っても29日と31日は絶対にしてはいけません!
29日は苦が重なるといって嫌われており、
31日は一夜飾りになり神様に失礼にあたるからです。
飾り方は、地域によって異なる場合もありますが、
基本的には三方の上に半紙を敷いて、裏白、ゆずり葉、四手、
昆布などを左右対称に見えるように飾り、その上に鏡餅を置き一番上に橙を重ねます。
■まとめ
鏡餅が二段あるのは、陰や陽、月や太陽を表す二つのお餅を重ねることで、
福や徳が重なるようにとの願いが込められているためです。
三段重ねる鏡餅は荒神様に関わるもので、信仰が行われていたのが瀬戸内地方だったため、
今でも西日本で三段に重ねてお供えされています。
また、お餅自体が神様の食べ物であるため、
お正月には歳神様へのお供え物として飾られています。
鏡餅を飾るのは12月26日から28日の間とされており、
不吉な29日や一夜飾りの31日は避けなければいけません。
今でもよく飾られる鏡餅ですが、知らずに飾っている人もいるでしょう。
なので、きちんと知った上で飾って、よい新年を迎えられるといいですね!