体調不良時に上司へどのように連絡を取るべきか、特にメールやラインでの連絡が適切かどうかについて、多くの社会人が悩むテーマの一つです。
特に新入社員や社会人経験が浅い人々は、このような状況でのビジネスマナーや上司とのコミュニケーション方法に不安を感じることがありますね^^;
そこで、体調不良のときに上司へ連絡する手段について、特にメールでの対応がビジネスの世界で受け入れられるのか、まとめました。
体調不良で休むときに上司へメールやラインで済ませても良い?
不調を理由に仕事を休む際、メールやラインでの報告が適切かどうかは微妙な部分があります。
体調が優れない時、メールやラインでの連絡は電話より手軽ですが、それで十分かは社風も関わってくるので、慎重な検討が必要です。
直属の上司に休みを告げるにはメールやラインより電話が良い
直属の上司に休むことを伝える際は、メールやラインではなく、直接電話で話すことが一般的なマナーです。
上司は、メールよりも迅速に状況を理解できる上に、業務上の確認しやすい点から、電話を好むからです。なお、ライン等、SNSでの連絡は拒否反応を示す上司が圧倒的に多いので、大丈夫という確信がない限りは避けましょう。
なお、電話連絡は、少なくとも勤務開始の15分前には連絡を入れるとよいでしょう。もし上司がまだ職場にいなければ、到着している他の人に伝言を頼みましょう。
場合によっては、始業時間になったら再度連絡を取るのも良いでしょう。
なお、上司への休みの連絡は電話で行うのが良いですが、事前にメールやLINE、チャットなどでの報告が許されている場合は、その指示に従って問題ありません。
クライアントにはメールと電話の両方で連絡する
仕事を休む日にクライアントとの約束があるかもしれません。
その場合は、クライアントにも確実に通知しましょう。
最初にメールで知らせた後、電話をかけることで、謝罪の意を強く伝えられます。
もし相手に電話が繋がらなければ、言伝をお願いして、相手からの返答を待つか、改めて電話で連絡を取ると良いでしょう。
同僚や部下にはメールで通知してもOK
同僚や部下への休みの通知は、メールやチャットで行っても問題ありません。
ただし、仕事の引き継ぎを依頼する場合などは、電話で直接話した方がスムーズに進むことがあります。
引き継ぎ業務があるのに、単にメールによる引き継ぎだけで済ませてしまうと、相手に不快な印象を与えかねませんので、状況に応じて電話での連絡を考慮する必要があります。
体調不良によりメールする際のポイント
体調が悪くなった際に仕事を休むために必要なメールの作成テクニックについてご紹介します。
体を壊してしまい、休む必要がある時も、社会人としての立場を維持することが重要です。
適切なビジネスメールの形式を守りながら、以下の要点を取り入れたメール作成を心掛けるべきです。
件名を明確にする
送るメールの件名は、受け手がすぐに「体調不良による欠勤」であることを理解できるように明確に記述します。
一般に、メールの件名は、そのメールが何についての連絡なのかを、本文を開かなくても把握できるようにすることが重要です。
体調不良の状況とお詫びを表明
メールの本文では、初めに体調不良により仕事を休む必要があることを伝えます。
どのような体調不良なのか、完全に回復するまでに見込まれる休む期間、もし引き継ぎが必要な業務があればその詳細を記載することが大切です。
そして、欠勤することへの謝罪の言葉も忘れずに添えましょう。
相手別:体調不良によりメールするときの例文
相手別に体調不良のお休みメールを作成する際のポイントをご案内します。
体調不良のお休みメールは、受取人によってその内容をカスタマイズする必要がありますので、これらのヒントを参考にしてください。
直属の上司への体調不良によるお休みメール
通常、上司へのお休みの報告は電話で連絡することが原則です。
ただし、電話を受けることができない場合や、体調が声を出すのを困難にしている場合が考えられます。そういった際には、メールでの連絡を選択しましょう。また『連絡をしない』という選択は避けます。
メールでは、はじめに自分の体調についての現状を伝えます。
病院を受診する際は、後ほど診断結果を共有することを伝えると良いでしょう。また、上司が代わりに対応を求められる仕事があれば、それもリストアップしておきます。
上司への体調不良によるお休みメール例文
件名: 体調不良による本日の欠勤について
おはようございます。●●です。
突然の連絡となってしまい、申し訳ございません。
この度は、大変恐縮ですが、本日は体調が優れないため、出勤が困難な状況です。
今は高熱と強い倦怠感があり、医師の診察を受ける予定です。
業務に関しては、以下の通り手配いたしました。
– 本日予定していた●●の会議は、●●さんに内容を共有し、代行をお願いしております。
– 納期が迫っている●●については、昨日中に一通りの作業を終えており、関連資料は社内共有フォルダに保存してあります。詳細はメールにて●●さんに依頼しております。
医師の診断結果に応じて、改めて休暇の期間等についてご報告させていただきます。
復帰の目処が立ち次第、速やかに連絡を入れますので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
このような突然の事態となり、業務にご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます。回復に努め、一日も早い復帰を目指しますので、その間、ご支援のほどお願いいたします。
敬具
●●
取引先への体調不良でのお休みメール
取引先に欠勤を伝える場合、電話とメールの両方を利用して伝えることで、誠実さを示すことができます。
もし予定していた日程に変更が必要な場合は、新しい日時については追って連絡する旨を明記します。初めにメールで情報を送り、その後電話にて直接謝罪を伝える流れが望ましいです。
取引先への体調不良での欠勤時のメール例文
件名: 【ご連絡】体調不良による本日の欠勤及び予定調整のお願い
●●様、
お世話になっております。●●会社の●●です。
平素より格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
早速ですが、誠に不本意ながら本日は体調不良のため、休みをいただくことになりました。このため、本日予定しておりました●●につきまして、残念ながら参加が困難となってしまいました。
大変急なご連絡となり、ご迷惑をおかけすることを深くお詫び申し上げます。可能であれば、●●に延期をご検討いただけますと幸いです。
なお、本件に関する緊急のご連絡が必要な場合は、弊社●●が対応させていただきますので、以下の連絡先までご連絡ください。
●●●●
今後とも変わらぬご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
早急な回復を目指し、次回のお打ち合わせには万全の体制で臨む所存です。
何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
敬具
●●●●
部下や同僚への体調不良によるお休みメール
同僚や部下への休みの連絡は、メールだけで十分です。
自身の健康状態や、病院への受診予定など、現在の状況について説明し、後日診察結果を報告する旨を伝えます。
また、他の人に仕事を引き継いで欲しい場合は、その業務について記述するか、直接電話または個別のメールでのやり取りを通じて、スムーズな業務引継ぎが行えるようにします。
部下や同僚への体調不良による欠勤時のメール例文
件名: 【緊急】体調不良による本日の欠勤について
みなさんへ
おはようございます。●●です。
突然のメールで申し訳ありませんが、本日は体調不良により出勤ができなくなりました。このため、残念ながら今日予定していた業務に参加できません。
具体的には、以下の業務に影響が出ます:
●●については、資料はすでに完成しており、●●さんには共有済みです。引き続きの対応をお願いできればと思います。
●●に関しては、●●さんに進捗状況を共有してありますので、可能な範囲でのフォローをお願いします。
その他、緊急を要する事項については、●●さんが情報を持っていますので、必要に応じてご連絡ください。
皆さんには大変ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。状況に応じて、リモートで対応可能な作業があれば、体調と相談しながら進めていきます。
回復次第、速やかに連絡を入れ、業務に復帰する予定です。その際は、改めて皆さんに情報共有させていただきます。
体調を崩してしまい、申し訳ありません。一日も早く復帰できるよう、努力いたします。
●●
体調不良のお休みメールがきた場合のポイント
体調不良によるお休みメールを受信した際の適切な対応方法について説明します。
受信したメールへの反応にはいくつかの重要なポイントがあり、これらを理解し、相手に配慮した返信を心掛けることが大切です。
迅速な返信を意識する
体調が悪いため休むというメールを受け取った場合、可能な限り速やかに返信をすることが望ましいです。
特に、あなたが上司である場合、部下はあなたの許可や理解を求めてメールを送っていますので、早めに返信をして確認や承諾の意を示すことが重要です。
相手への配慮を示す返信
返信する際には、相手への配慮が感じられる表現を選ぶことが大切です。
「了解しました」や「受け取りました」といった表現だけでは、相手にとってあまりにも無機質で冷たい印象を与えかねません。
誤解を避け、相手が不安に思わないよう、返信の際は相手を思いやる言葉遣いを心がけましょう。
相手別:体調不良のお休みメールを受け取った場合の例文
異なる状況に応じた返信メールの文をここで共有します。
相手の立場に合わせた適切な表現を選ぶことが重要ですので、以下の例を参考にしてください。
部下や後輩への返信文
部下や後輩からの欠勤報告に対しては、基本的な敬語を用いつつも、温かみのある返信を心がけましょう。
代わりに業務を担当する場合はその旨を伝え、同時に相手の健康を思う言葉も添えると良いでしょう。
部下や後輩への返信時の例文
●●さん
おはようございます。メールの件、承知しました。
まずは体調不良とのこと、大変お辛い中、ご連絡いただきありがとうございます。
体調を回復させることが最優先ですので、今はゆっくりと休んでください。ご指示いただいた業務に関しては、●●を含め、こちらで引き継ぎますのでご安心を。●●さんにも情報を共有しておきます。
回復されましたら、無理のない範囲でご連絡をいただければと思います。
また、何か特に伝えておくべきことがあれば、遠慮なくメールやメッセージでお知らせください。
この度は体調を崩されたとのこと、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い回復をお祈りしています。何か必要なサポートがあれば、いつでもご相談ください。
お大事になさってください。
敬具
●●
取引先担当者への返信文
取引先担当者からの報告に対しては、上司への返信と同じく、礼儀正しい言葉遣いで対応します。
返信が不要であることを伝えることで、相手の負担を軽減する心遣いをみせることができます。このような心遣いがビジネス関係をより良好に保ちます。
取引先担当者への返信時の例文
●●様
この度は体調不良にも関わらず、ご連絡いただきまして誠にありがとうございます。お体の具合が優れない中、ありがとうございます。
まずは、十分な休養を取っていただき、一日も早くご健康が回復されますよう心からお祈り申し上げます。業務に関しましては、こちらでも柔軟に対応いたしますので、どうぞご安心ください。
延期や代行が必要なミーティング、業務につきましては、改めて●●様のご都合の良い時にご連絡いただければ幸いです。
また、緊急を要する事項がございましたら、代理の方を通じてまたは直接私にご一報いただければと思います。
取引先様のご負担が増えぬよう、こちらからもサポートできることがあれば遠慮なくお申し付けください。共に乗り越えていければと思います。
お大事にされて、ご自愛くださいませ。ご回復の程、お待ちしております。
敬具
●●
上司からの欠勤報告への返信文
上司からの欠勤連絡には、尊敬の念を込めた敬語で応答することが望ましいです。
業務の代行が必要な場合はその承知を示し、上司の早い回復を願う言葉を添えて返信しましょう。
上司への返信時の例文
●●
おはようございます。
メールにてご一報いただき、ありがとうございます。
まずは、体調不良とのこと、大変お見舞い申し上げます。どうかご無理をなさらず、しっかりと休養を取ってください。
ご指示いただいた業務については、●●さんやチームメンバーと共に、滞りなく進められるよう調整いたします。
また、●●が不在の間に何か緊急の対応が必要になった場合に備え、適宜、連携を取り合いながら対処いたします。
回復されましたら、体調が許す範囲でご一報いただければ幸いです。しかし、何事もまずは健康が優先事項ですので、無理なさらずお過ごしください。
お忙しい中、お手数をおかけいたしますが、何卒宜しくお願い申し上げます。一日も早いご回復を心よりお祈りしております。
敬具
●●
相手の体調に配慮していることを伝えやすいワード
体調不良に対する配慮が感じられるメール作成時に役立つ表現を紹介します。
これらのフレーズを取り入れることで、受取人への心遣いが伝わるメールを作り出すことができます。
ご自愛ください
「ご自愛ください」という表現は、相手に対する思いやりや配慮を込めた言葉です。
一般的には「まずはご自身の体調を優先に考え、大切にしてください」という願いが込められています。健康や体調を気遣う場面で使われることが多く、病気の回復を祈るメッセージや、忙しい時期において自己管理を促す際にも用いられます。
この表現は、相手に対して直接的に「健康に気をつけて」と言うよりも、もっと丁寧で優しさが感じられるため、メッセージの締めくくりに添える言葉として適しています。また、日本特有の表現であり、相手への敬意や心からの配慮を示すために用いられます。
季節の変わり目ですのでお気をつけください
季節が変わる際に特有の気候変動により、体調を崩しやすくなることを意識して、相手に対する健康への配慮や心遣いを示すフレーズです。
この言葉には、季節の移り変わりに伴うさまざまな変化によって影響を受けやすいことへの思いやりが込められています。
季節の変わり目には、体調を崩しやすい人が多く、風邪を引きやすくなったり、アレルギー反応が出やすくなったりすることがあります。
そのため、この表現を使うことで、「健康管理に気をつけてください」というメッセージを相手に伝えることができます。相手への気配りや心配りを示すために用いられ、特に日本のように四季の変化がはっきりしている国では頻繁に使われる表現です。
この言葉は、相手への深い配慮と温かい気持ちを伝えるニュアンスを含んでいます。
お体にお気を付けください
相手に対して健康管理に注意を払うよう促し、体調を大切にするよう願う気持ちが込められています。相手への思いやりや配慮を示す表現として適しています。
相手に心からの健康への願いを伝えることができます。また、病気からの回復期にある人に対しては、早期の完治へのエールとして機能します。
日本においては、相手への敬意を表す言葉遣いとして「お体」という敬語を用いることが一般的であり、「お気を付けください」によってその願いをより丁寧に表現しています。
このように、「お体にお気を付けください」は、幅広く使われる、親しみやすくも礼儀正しい表現として親しまれています。
早い回復をお祈りしております
相手が体調不良や病気にある際に、その人の健康が早く改善することを願うメッセージです。
この言葉は、病気の人に対するお見舞いの言葉として使われることが多く、思いやりと支援の意を込めて伝えられます。このフレーズには、相手の状態に対する同情と、早く元気になってほしいという願いが含まれています。
病気や怪我で苦しんでいる人へのメッセージとして適しており、送り手の優しさや思いやりが相手に伝わりやすくなります。
このように、相手への敬意を表しながらも、回復へのポジティブなメッセージを伝えることができるため、非常に有効なワードだと言えます。
まとめ
今回、体調不良を理由に休む際のメール作成のコツを紹介しました。
体調が悪化して仕事を休む必要が生じた時、それ自体を負い目に感じる必要はありません。しかし、休む際の連絡を怠る、または連絡方法に問題があると、社会人として望ましくない印象を与えかねません。
体調がすぐれない時でも、礼儀をわきまえ、思いやりの心を持って対応することができれば、その人の信頼度は高まります。
ビジネスの世界では、信頼が大変重要な要素となりますので、本記事で紹介したメール作成スキルを身に付けて頂けたらと思います。