アボカドを自分で栽培して食べられるようになりたいですが、アボガドの実がなるまで何年かかるのでしょうか?また、市販されているアボガドを食べた後の種を使って栽培できるのでしょうか?今回、アボガドの実がなるまでの期間や、栽培方法についてまとめました^^
アボカドは栽培して実がなるまで何年かかる?
アボカドの種を植えてから、実がなるまでの期間は、おおよそ5年から6年が一般的とされています。
なお、市販されているアボカドの種を使用して栽培した場合、実が生るとしても、元の果実とは異なる「ハス」種のアボカドが成ることもあります。
アボカドの花には、自家受粉する性質があり、1つの花が時間の経過と共に雌花から雄花へと変化するという変わった性質を持っています。
実を確実につけさせるためには、開花タイプが異なるアボカドの品種を近くに植えることが推奨されています。これにより実の成長が促進されると言われています。
スーパー等にあるアボカドの種から栽培できる?
スーパー等で購入した食用アボカドの種を使って、自宅で発芽させることができます。
この際、アボカドの種を洗って、果肉の残りを丹念に取り除くことがポイントです。さらに、発芽しやすくなるよう、アボカドの種の底側(尖っていない部分)を少し削るようにしましょう。これにより、根の発生が促されると考えられています。
なお、正しく発芽させる為、種表面の滑りやすい部分を念入りに洗浄する必要があります。アボカドの実に含まれる発芽を抑制する成分が種に残っていると、発芽が難しくなるためです。
さらに、アボカドの種は乾燥に弱い為、アボカドを食べ終えたら、すぐに種の茶色い皮を剥がし、早めに土に植えるうようにしましょう。
アボカドの栽培方法
アボガドの栽培には、鉢植えいよる栽培と、地植えによる栽培方法があります。各手順をご紹介します。
鉢植えの場合
アボカドを鉢植えで栽培するにのに最適な時期は5月頃です。
この時期は、気温が15℃以上になるため、アボカドの成長に適しています。
鉢植えを初めて行う際は、サイズが3号~5号を目安に、小さめな鉢を選びます。
アボカドが成長するにつれて、10号から12号サイズのより大きな鉢へと植え替えていくようにしましょう。また、アボカドの鉢植えには、一般的な園芸用の培養土が適しています。
アボカドの種の、尖った方を上にして鉢に植えます。植える際には、種が完全に土に覆われないように注意し、半分くらいが土の上に露出するようにします。
植えたアボカドの種に水をやる時は、土の表面が乾燥してから行います。
水は鉢の底から流れ出るまで十分に与えます。アボカドは水分を多く必要とする植物であるため、定期的に土の表面の乾燥をチェックしてください。また、植えた種は直射日光を避けて明るい場所に置きます。
肥料の点では、アボカドの成長期である3月から9月にかけて、月に2回程度、肥料を薄めて与えます。5月頃に開花したら、更に肥料を追加しまましょう。また、年に一度、亜鉛を含む肥料を与えると、アボカドの成長促進に繋がります。
地植えの場合
アボカドを外の土地に植える時、1,2週間前を目安に植え付けエリアに苦土石灰を撒きます。次に、直径40~50cm、深さ30~40cm程度の穴を掘り、事前に腐葉土や堆肥を入れておきます。
地植えの場合も、鉢植えと育て方はほとんど変わりません。うまく発芽したら、日差しが十分にあり、風通しの良い環境になっているか、確認しつつ栽培しましょう。
アボカドの栽培を成功させるポイント
ここでは、アボカドの栽培を成功させるポイントをご紹介します。
- 十分な水かけ
- 冬に注意
十分な水かけ
土にアボカドの種を植えた後、十分な水分供給が重要です。
アボカドは乾燥に敏感で、水分をたくさん必要とします。特に夏の時期は、朝夕の2回たっぷりと水を与えることで乾燥を防ぎます。土の表面が乾いてきたら、葉がしおれないように、鉢底から水が流れ出る程度までしっかりと水を与えましょう。
冬に注意
アボカドは寒さに弱く、冬には枯れる可能性が高まります。1メートル以下の若い木は特に注意が必要です。冬期間は、15℃以上の温かい室内環境で育てることをおすすめします。庭植えの場合は、霜よけに腐葉土を株元に積む、寒冷紗を使用する等の対策を取りましょう。風よけにビニールを使う方法も良いでしょう。
アボカド栽培中の植え替えペースは?
アボカドは比較的成長が早いため、植え替えは2年に1回程度、5月から6月が理想とされています。植え替えを検討する際には、鉢底から根が見えているか、葉の色が健康的でない場合をチェックします。これらは根が鉢内で窮屈になっている可能性が高いため、より大きなサイズで深めの鉢への植え替えが望ましいとされています。
なお、根が鉢の底から見えたり、葉が黄色く変色している場合は根詰まりのサインです。根を傷つけないように慎重に土を扱いながら植え替えを行いましょう。
アボカドを剪定するコツ
アボカドの木の適切なサイズ維持のためには、定期的な剪定が必要です。剪定を行わないと、木が20メートル近くまで成長し、管理が難しくなる恐れがあります。
また、剪定は害虫や病気の予防にも役立ちます。
アボガド剪定の適切なタイミング
アボカドの剪定に適した時期は春季、具体的には3月から5月です。この時期に剪定をすると、傷が早く癒えます。
摘心の方法
摘心とは、木の頂部の成長を抑えるために、上向きに成長している枝の先を切る剪定方法です。
アボカドは上に向かって伸びる性質がありますが、放置すると過度に成長してしまいます。樹高が30cmから40cmに達したら、摘心を行い、過剰な高さの成長を制御します。
先端を切ることで、木は上へと伸びるのを止め、横に広がりやすくなります。大きく成長した後の摘心は、木を弱らせる可能性があるため慎重に行いましょう。
透かし剪定で風通し&日光を確保
透かし剪定とは、過密に生い茂った枝や葉を剪定することで、木の内部への通風と日光の透過を改善する方法です。春前に透かし剪定を行うことで、アボカドの成長を促進します。
枝葉が密集すると通気性が低下し、害虫や病気のリスクが増加します。
アボカドは特に「炭疽病」と呼ばれる病気に弱いため、この病気に気をつける必要があります。放置すると木全体が枯れてしまうこともあるため、透かし剪定で病気を未然に防ぐことが重要です。以下のような枝は透かし剪定で取り除くことが推奨されます。
- 成長しすぎた枝
- 明らかに枯れた枝
- 下向きの枝
- 細く弱々しい枝
- 内側に曲がってしまった枝
剪定後のアボカドの木を利用して増やすことができる?
アボカドの木は、剪定で取り除いた枝を使用して、挿し木によって増やすことができます。
(アボカドの挿し木を増やす方法)
- 挿し木する枝の根本を斜めにカット
- 挿し木についている葉っぱは数枚だけ残して他は取り除く
- 挿し木を5時間を目安に水につける
- 挿し木用の土に挿し込み、土面が乾燥したら水をかける
アボガドを挿し木する場合のポイント
挿し木に選んだ枝を斜めに切ることで、水との接触面が増え、吸水効果が高まります。切り口から出る白い粒々は吸水細胞で、これを拭き取らずにそのままにしておきます。発芽するまで、定期的に水やりをして土の乾燥を防ぐようにしましょう。
まとめ
スーパーで購入したアボカドから種をとって、栽培することができまが、時間が必要で、種から実になるまで、5年から6年程度かかります。
また、栽培方法には鉢植えや地植えがありますが、どちらも水やりや肥料の与え方、冬の寒さ対策など、ポイントを抑える必要があります。
アボカドの木を丁寧に育てることで、美味しい実が収穫できたときは、大きな満足感を得ることができるでしょう^^